ねんきんにうす2008年11月29日
2008年11月29日 日本経済新聞
【「2,200億円抑制」実質見直し】1面
来年度予算政府検討1,000億円捻出
2009年度の社会保障費の伸びを2,200億円抑制する方針について、タバコ税の引き上げを原資に抑制額を1,000億円程度に圧縮する検討に入りました。
間接喫煙による健康被害への悪影響が指摘されている煙草への課税強化で1,000億円を捻出する。財務省の資産によると1本当たり1円を引き上げると国の増税分は約500億円で、3円上げると1,500億円になるが、値上げによる売上減少を見込んで実質的な増収分は約1,000億円にとどまると見られています。
煙草増税分でまかなえない1,200億円については、毎年1,600億円に上っている雇用保険への国庫負担を削ることで対応する方針。
【年金記録改ざん 現場の組織関与認定】1・5面
厚生年金の算定に使う標準報酬月額の改ざん問題の実態を解明するために設置された第三者の調査委員会の28日の報告。
改ざんへの関与について社会保険事務所の現場レベルでの「組織性」を認定しました。
改ざんが疑われる69,000件は42,000事務所の記録で、そのうち2人以上の記録が訂正された事業所が13,000、4人以上は2,782、10人以上は766。
東京都、埼玉県、愛媛県でhikaku的多く、1993-95年に大量発生したという。
【公的年金 マイナス3%】3面
公的年金の積立金を市場運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は28日、2008年度上半期の市場運用利回りがマイナス3.13%になったことを発表しました。
米金融危機に端を発した株安の直撃で、運用損失は上半期としては過去最大の2兆9,000億円に達しました。運用の低迷が長引けば将来の国民負担に繋がる可能性もあります。
累積の運用収益額が2007年度末で23兆円あるため「一時的に損失が生じても年金財政に影響はない」としていますが、損失が長期にわたる場合、保険料の引き上げなどの制度改正に繋がる可能性もあります。